2013年12月06日

マイホームの買換えをした場合における一般的な取り扱いについて教えてください。

マイホームの買換えをした場合において、一定の要件に該当するときには、売却の際に発生した譲渡益を、先々まで(買い換えた資産を売るときまで)繰り延べることができます。居住用財産の買換えの特例といわれるこの制度の取り扱いは、マイホームの売却価格と買換価格のどちらが高額であるかにより違ってきます。
(マイホームを売ったときには、譲渡益の発生か、譲渡損の発生が予想されますが、本問においては、譲渡益が発生する場合について説明を行います。)

1.特例の適用を受けるための一定の要件とは
 マイホームの買換えをした場合とは、ご自分が暮らしている家屋を売却し、又は家屋と共にその敷地や借地権を売却して、新しくマイホームの購入を行った場合のことです。特例の適用を受けるための要件に関する説明を、売却資産についての要件と買換資産についての要件に分けて、行います。

 (1)売却資産についての要件
  マイホームである家屋及び土地の所有者が同じである場合における、3,000万円の特別控除の適用要件に該当することが必要である上に、次の要件に該当する必要があります。
 ・日本国内にあるマイホームであること。
 ・売却代金が1億5,000万円以下であること。
 ・売却をした人の居住期間が10年以上で、かつ、売却をした年の1月1日において、売却をした家屋とその敷地の所有期間が共に10年を超えるものであること。

 (2)買換資産についての要件
  次の全ての要件に該当することが必要です。
 ・日本国内にあるマイホームであること。
 ・買い換える家屋の床面積は50㎡以上であって、買い換える土地の面積は500㎡以下であること。
 ・マイホームの売却をした年の前年から翌年までの3年間に、マイホームの買換えをすること。
 ・買換えをしたマイホームには、一定の期限までに住むこと。
 (買換えをしたマイホームを住まいとして使用を開始する期限は、そのマイホームの取得時期によって違ってきます。売却をした年又はその前年に取得をしたなら、売却をした年の翌年12月31日が、売却をした年の翌年に取得をしたなら、取得をした年の翌年12月31日が、各々期限になります。)
 ・買換えをするマイホームが耐火建築物の中古住宅であるときには、取得の日以前25年以内に建築が行なわれたものであること。
 (ただし、耐火建築物以外の中古住宅及び平成17年4月1日以後に取得する耐火建築物である中古住宅のうち一定の耐震基準に該当するものについては、建築年数の制限は存在しません。)

2.適用を受けるための手続き
 この特例の適用を受けるためには、たとえ譲渡所得の金額が0円となっても、一定の書類を添えて
確定申告書を提出することが必要です。

3.売却価格よりも多い金額でマイホームを買い換えた場合の計算
 仮に、売却資産については家屋と土地を合計5,000万円で売り(取得費:5,000万円の5%、譲渡費
用:100万円)、買換資産を6,000万円(家屋:2,000万円、土地:4,000万円)で購入したとします。

 (1)考え方
  マイホームの売却をする部分だけで考えれば、上記の事例においては次のような譲渡益が発生します。
 5,000万円-(5,000万円×5%+100万円)=4,650万円
 しかしながら、売却の際の収入金額の全額を使用して買換資産の取得をしていますので、譲渡益に対する課税が先々まで繰り延べられます。
  繰り延べられた譲渡益に対する課税が実現する(所得税や住民税の課税が行われる)のは、買換資産の売却をしたときです。
  この譲渡益の繰延べは、買換資産に付すべき取得価額の計算に反映されるといえます。

 (2)この特例の適用を受けた場合の譲渡所得額の計算
  マイホームの買換価格(6,000万円)は売却価格(5,000万円)より多いので、譲渡益に対する課税が先々まで繰り延べられ、売却をした年に関しては譲渡所得がなかったものとされます。

 (3)買換資産に付すべき取得価額の計算
  買換資産に付すべき取得価額の計算は、次の通り行います。
 買換資産の取得価額(全体)=(売却資産の取得費+譲渡費用)+(買換資産の取得価額-売却資産の譲渡価額)
  したがって、上記の事例における買換資産の取得価額(全体)は、次の通りです。
 (5,000万円×5%+100万円)+(6,000万円-5,000万円)=1,350万円
 これを家屋と土地に按分したら、次のようになります。
 家屋:1,350万円×2,000万円/6,000万円=450万円
 土地:1,350万円×4,000万円/6,000万円=900万円

4. 売却価格よりも少ない金額でマイホームを買い換えた場合の計算
仮に、売却資産については家屋と土地を合計5,000万円で売り(取得費:5,000万円の5%、譲渡費
用:100万円)、買換資産を4,000万円(家屋:1,000万円、土地:3,000万円)で購入したとします。

 (1)考え方
  マイホームを売却する部分だけで考えれば、上記の事例においては次のような譲渡益が発生します。
 5,000万円-(5,000万円×5%+100万円)=4,650万円
 そして、売却価格の全額を使用せずに買換資産の取得をしていますので、手元に残った金額(売却価格-買換価格)を収入金額とした譲渡所得に関しては、課税が先々まで繰り延べられず、売却をした年分の譲渡所得に対して所得税の課税が行われることになります。
 
 (2)この特例の適用を受けた場合の譲渡所得額の計算
  マイホームの買換価格(4,000万円)は売却価格(5,000万円)より少ないので、譲渡益に対する課税は繰り延べられません。
 A収入金額=5,000万円-4,000万円=1,000万円
B取得費=A×5%=50万円
C譲渡費用=100万円×1,000万円/5,000万円=20万円
譲渡所得金額=A-B-C=930万円
 
 (3)買換資産に付すべき取得価額の計算
  買換資産に付すべき取得価額の計算は、次の通り行います。
 買換資産の取得価額(全体)=(売却資産の取得費+譲渡費用)×買換資産の取得価額/売却資産の譲渡価額)
  それゆえ、上記の事例における買換資産の取得価額(全体)は、次の通りです。
 (5,000万円×5%+100万円)×4,000万円/5,000万円=280万円
 これを家屋と土地に按分したら、次のようになります。
 家屋:280万円×1,000万円/4,000万円=70万円
 土地:280万円×3,000万円/4,000万円=210万円

5.住宅ローン控除との関係
 住宅ローン控除の対象になる住宅を、その居住の用に供した年の前年・前々年又はその居住の用に供した年・翌年・翌々年において、居住用財産の買換えの特例の適用を受けている場合又は受ける場合、その居住の用に供した年以後の各年分の所得税に関しては、住宅ローン控除の適用を受けることができないため、熟慮しなければなりません。
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2013年09月19日

患者様から頂く消費税について教えてください

医院の収入については健康診断や診断書作成、予防接種などのように消費税がかかるものと、社会保険医療や公費負担医療、労災、自賠責のように消費税がかからないものがあり、かかるものについては患者様から消費税をお預かりすることとなっています。また、学校医等の報酬は給与所得となり消費税がかからないものとなる一方、自動販売機や物品の売上、駐車場を課して得る収入などは消費税がかかります。
 患者様からお預かりした消費税は納めるかどうかの判定期間が2年前の年になるため、原則的に開業後2年間は消費税を納める義務はないです。3年目以降は基準期間である2年前の年の収入のうちで消費税のかかる収入が年1000万円を超過する年は、翌年3月31日までに申告して納税する必要があります。つまり、平成24年の消費税のかかる収入が1000万円を超過したときには、平成26年は消費税を申告するということです。
 また、前々年の消費税がかかる収入が5000万円以下の年には簡易課税という簡便的な方法を選択することも可能であり、この際には一定の期日までに届出しなければならないので税理士等にご相談しましょう。なお、平成16年度から消費税込みの金額を表示することになったので、消費税がかかる収入である自由診療や物品販売等について金額を患者様にお伝えするときには、消費税を含めた金額を表示するように注意しましょう。
posted by 事業承継 at 13:13| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2013年05月17日

投資育成会社による出資を活用するメリットは、どのようなことですか?

投資育成会社による出資を活用するメリットは、株主の所有する株式評価額を下げられること等で
す。

1.中小企業投資育成株式会社とは
 中小企業投資育成株式会社は、昭和38年に「中小企業投資育成株式会社法」という法律に基づい
て設立された政策実施機関です。中小企業の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るた
めに、中小企業に対する投資事業を行う目的で設立されました。全国に3社(東京・名古屋・大阪)が
存在しています。
 中小企業投資育成株式会社の業務は、株式等を引き受ける「投資業務」と、株式公開を支援したり、
経営相談に応じたりすること等の「育成業務」に大別されます。
 基本的な投資条件については、原則として、資本金3億円以下の企業であり、業種は全業種です。
投資実績は、3社累計で4,592社・約2,181億円(2012年3月末現在)となっています。

2.投資育成会社を活用することによる事業承継上のメリット
投資育成会社が出資するに当たっての株式評価額は次の算式により算出され、この評価方法は、税
務上、適正額であると国税庁により認められています。
株式評価額=1株当たりの予想純利益×配当性向/期待利回り
この評価額は、一般的に、相続税の原則的評価方式による評価額より低く評価されます。したがって、投資育成会社に増資を行えば、株主の持株比率が下がることによって、株主の所有する株式評価額を下げることができます。
 また、投資育成株式会社は、経済産業省所管の政策実施機関であり、投資先企業の経営の自主性を尊重することを、一貫した基本方針としています。それゆえ、投資育成会社を活用することで、経営権の安定を保ったまま、次世代へと事業を承継させることができます。
 ただし、留意点として、投資育成会社は投資後には定時株主総会の実施や決算内容の説明、安定的な配当を期待するということ等があります。
posted by 事業承継 at 11:40| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

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